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Persistent は Microsoft Fabric を使用して多様なデータセットをつなぎ合わせます

チームは、点在する寄せ集めのデータを OneLake に集約し、実用的なインサイトを得ようとする大手貯蔵タンク メーカーの取り組みを支援しました。

2025 年 9 月 19 日

製造、メンテナンス、現場機器検査といった設備集約型産業では、データの断片化がよくある課題となっています。さまざまな部門の従業員が複数のシステムにデータを入力することで、課題は雪だるま式に増えていきます。異種のシステムや一貫性のないデータ形式、サイロ化された部門構造が原因で、リーダーは全体像を把握することが困難になります。その結果、非効率的な意思決定や収益成長の機会損失につながりかねません。

Persistent Systems はまさにこの種の課題に対応するために生まれたものです。Persistent は、あらゆるソリューション領域にわたるグローバル Microsoft ソリューション パートナーであり、Tier 1 クラウド ソリューション プロバイダー (CSP) パートナーでもあります。データの最新化とエンジニアリングに関する深い専門知識を活用して、サイロを解消し、異種システムを統合し、運用の革新と最適化を促進するリアルタイムのインサイトを提供します。

Persistent の顧客の 1 社である産業用タンクの設計、製造、検査で市場をリードする企業は、その統合データアーキテクチャによって、複数の主要な事業分野を統合することができました。その企業は、自社の顧客に製品を保管するためのより良い方法を提供しています。一方 Persistent は、その企業がデータを保存し、その力を引き出すためのより良い方法を見出せるよう支援しました。

エネルギー貯蔵者のためのより良いデータ ストレージ

業界で 50 年近くの経験を持ち、世界各地に拠点を展開するこの顧客は、製造、検査、メンテナンスにまたがる事業を展開しており、化学薬品、エネルギー、水タンクの貯蔵から製造、修理に至るまでの多様な製品やサービスを提供しています。言い換えれば、大量のデータを収集してきたということです。

しかし、その長い歴史の中で、チームメンバーや部門ごとに異なる形式、モデル、レポート ツールにデータを入力するようになっていきました。顧客はすでに Microsoft 製品を活用しており、Microsoft Dynamics 365ExcelSharePoint などのソリューションに依存していました。しかし、部門ごとのサイロ化や異なるシステムの混在により、情報は組織全体に散らばり、Microsoft Azure や Salesforce などに点在する「つぎはぎ状態」になっていました。

このため、チームのデータ パイプラインはしばしば途切れたり、ボトルネックに阻まれ、効率的なイノベーションの推進が妨げられていました。リーダーたちは、運用を統合的に可視化し、データをより効果的に活用することで、メンテナンスの予測や新たなビジネス機会への迅速な対応を可能にする方法を探っていました。そして、総収益のうち失われていると見込まれる 10〜15% を取り戻すという、具体的かつ野心的な目標を掲げていました。


タブレットとタッチペンを使用している人。

「収益漏れの防止」というタイトルの棒グラフ。前-10-15%、後+10-15%と表示されている。

両社は 1 年前に提携の可能性を話し合っており、そのとき Persistent は顧客に自社の能力の一部をすでに示していました。その後、ワークショップで再会し、Persistent は Microsoft のハッカソンで概念実証 (PoC) を共有しました。これにより顧客は、Microsoft ソリューションを通じてイノベーションと効率を高め、システム間のギャップを埋める同社の能力を直接体感することができました。

そのため、3 つの主要な事業分野を結ぶ統合データアーキテクチャという大きな取り組みの時が来たとき、先頭に立つ存在として選ばれたのは Persistent 以外にありませんでした。既存の信頼関係と技術的な理解を背景に、2 つのチームは、問題点の議論から、リアルタイムの可視性や正確なレポート、将来の成長を支える強固な基盤を提供するソリューション設計へと迅速に進むことができました。

「それが [Microsoft] Fabric の良いところです。異なるシステムを構築する必要はなく、すべてのデータを単一のデータレイクに配置できます。」

—Arnab Mondal 氏、データ エンジニア、Persistent

Fabric によって一元化された信頼できる唯一の情報源

Persistent は、ビジネス全体からデータを収集し、即座に利用可能な形式で提供する統合エンドツーエンド分析プラットフォームを活用し、顧客と連携しました。これにより、チームは容易にインサイトを得ることができました。

「タンクデータや設計データ、検査データ、営業から得た顧客データをすべて取り込みました」と、Persistent のチーフ データ アーキテクト、Purushottam Darshankar 氏は語ります。「Azure Data Lake Storage はこれらすべての形式に対応していたため、このデータを OneLake に集約し始めました。」

以前の概念実証を基に、Persistent は、データの移動、処理、取り込み、変換、リアルタイム インテリジェンスを組み合わせたエンタープライズ対応プラットフォームである Microsoft Fabric 上にソリューションを構築しました。Fabric のレイク中心に統合されたストレージ基盤 OneLake により、顧客は構造化データと非構造化データをすべて一か所に集約でき、従来、レポートや分析を遅らせていたサイロ化やデータの重複をなくすことができました。

Persistent は、Fabric の統合サービスを活用し、「ブロンズ、シルバー、ゴールド」と呼ばれるデータ フロー戦略を設計しました。

  • ブロンズ (データの取り込み): Salesforce、オンプレミス データベース、その他のソースからデータを中央のデータ レイクハウスに取り込み、コントロール テーブルに基づく増分ロードによって、前回の更新以降の変更分だけを反映します。
  • シルバー (データ変換): PySpark を用いてデータをクレンジングし、整備します。具体的には、重複を削除し、形式を正規化し、一貫したデータ型を適用するとともに、適切なディメンション モデリングによってファクト データとディメンション データを分離します。
  • ゴールド (データ モデリングと視覚化): スター スキーマ手法を用いてセマンティック モデルを構築し、効率的なクエリとリレーションシップを実現します。その後、Power BI に発行して対話型レポートを提供します。

次に、データを実際に活用できるようにするため、Persistent はカスタマイズされた Power BI ダッシュボードを作成し、ユーザー グループごとの専用ワークスペースに公開しました。また、Fabric を Power Apps および Power Pages と統合し、直感的なポータルを通じて、顧客が役割に応じたインサイトに安全にアクセスできるようにしました。

Two people looking at a tablet. Two people looking at a tablet.

「[Fabric] には信頼できる唯一の情報源があるため、各事業分野がどのような API を使っていても、狙い通りの成果を出すことができました。」

—Purushottam Darshankar 氏、チーフ データ アーキテクト、Persistent

今日をより明確に、明日をよりスマートに

統合の結果、以前はボトルネックで滞っていたデータフローが回復し、意思決定やインサイトの取得がスムーズになりました。その結果、顧客は次のような強みを得ることができました。

  • 統合データセット: Salesforce、DIP Data、Solomon などの複数の異なるシステムから取得したデータが統合され、すべてのデータとインサイトを一か所から利用できるようになりました。
  • 検査プロセスと運用ワークフローの合理化: 正確な情報を収集するために必要だった従来の手作業が削減されました。
  • コラボレーションの改善: 信頼できる一元的な情報源を共有することで、チーム間の連携がスムーズになりました。
  • 効率の向上: 標準化されたスキーマ モデリング、自動検証チェック、Power BI ワークスペースへのレポート発行を通じて実現しました。

何よりも、Fabric は顧客に、将来のニーズに合わせて進化するプラットフォームを提供します。急速に変化する業界では、進化し続けるデータに即時アクセスできるかどうかが大きな差を生みます。Fabric はそのような環境において、顧客の競争優位性を高めることを支援します。Persistent を戦略的パートナーに迎えたことで、顧客はデータを単なる収集対象ではなく、イノベーションと価値を生み出す原動力として活用しています。

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