Two colleagues in a conference room giving each other a high five

このブログは、マーケットプレースの機会を最大化するための 4 部構成のシリーズの第 3 部です。このエディションは、マイクロソフト パートナーを通じた販売に重点を置いています。必ず第 1 部第 2 部 もお読みください。

クラウド マーケットプレースは、ソフトウェア開発会社とチャネル パートナーの両方にとって、急速に成長しているビジネス チャンスです。クラウド マーケットプレースのビジネス チャンスは 850 億ドルに達すると予想されており、その売上の半分以上がチャネル主導になると見込まれています1。Microsoft は、従来そうだったように、これからもパートナー中心の組織であり続けます。Microsoft は、Microsoft マーケットプレースを通じて、パートナーによる共同販売を多様なカスタム取引メカニズムで支援し、マルチパーティ プライベート オファーを活用して、事前にコミットされたクラウド予算へのアクセスも可能にしています。  

グローバル ビジネス プラットフォームである Microsoft マーケットプレースは、パートナーと顧客を 1 か所に集めます。ソフトウェア企業は、顧客がクラウドと AI ソリューションを必要とする際に支援するチャネル パートナーを通じて、自社のソリューションを新しい市場に拡張できます。グローバル コマースのオーバーヘッドを軽減するコマース エンジンを活用することで、すべてのパートナーは、販売の簡素化、企業顧客へのリーチ、Microsoft Azure Consumption Commitment (MACC) に基づく事前コミット済みのクラウド予算を持つ顧客への販売による成長の機会を得ることができます。 
 

「私たちは、マルチパーティ プライベートオファーを通じて、チャネル全体を、グローバルかつ最も多くの顧客にリーチするための主要な成長戦略の 1 つと位置づけました。」
Dynatrace (マイクロソフト ソフトウェア パートナー)

 

「クラウド マーケットプレースは、お客様が購入し、消費する方法に大きな影響を与えるでしょう。私たちは、今後 2 年間で、クライアントの調達の 25 ~ 40% が Microsoft マーケットプレースまたはクラウド マーケットプレース全般を通じて行われるようになると予測しています。」
Trace3 (マイクロソフト チャネル パートナー)
 

強力なパートナー関係の構築

ソフトウェア パートナーとチャネル パートナーの間には、強力な共生関係があります。マーケットプレースの売上は前年比 100% を超える成長を遂げ、チャネル主導の取引の平均額はチャネル パートナーなしの取引の 2 倍に達しています。こうした背景から、マーケットプレースは、パートナーが連携して市場に参入するうえでの中核的な存在となっています。

Azure IP 共同販売の対象となるソフトウェア プロバイダーのソリューションが 43% 増加したことにより、チャネル パートナーは、顧客のテクノロジ ニーズに対応するための、より多くの選択肢を備えたカタログを手に入れました。AI の進歩に伴い、イノベーションへのプレッシャーが高まっています。ソフトウェアとチャネルのパートナーシップには、ソフトウェア パートナーが自社製品の開発や改善に集中できる一方で、チャネル パートナーは顧客のテクノロジ投資における信頼できるアドバイザーとしての役割を果たせるという利点があります。パートナー間の共同販売をマーケットプレース戦略に組み込むことは、成長を加速し、マーケットプレースを通じて規模を拡大するために欠かせないステップです。 
 

ソフトウェア パートナー向けのベスト プラクティス

ソフトウェア パートナーは、マーケットプレースでソリューションを販売することで、Microsoft の数百万の顧客に広くアプローチできる上、チャネル パートナーを活用することで最適な顧客層へリーチしやすくなります。マイクロソフト パートナーのエコシステムは、ニッチなスペシャリストから大企業まで幅広く構成されており、それぞれが独自の市場へのアプローチや顧客基盤を持っています。適切なパートナーとの協力により、顧客基盤を拡大し、販売機会を加速させることができます。成功のためには、以下のフェーズに従ってください。

フェーズ 1: マーケットプレースを通じてソリューションを販売する
マーケットプレースにまだソリューションがない場合には、これが、チャネルを通じての販売機会や共同販売に参加するための前提条件となります。ISV Success をご利用いただくと、ステップバイステップのサポートを受けたり、ご自身のソリューションを掲載したりすることができます。詳細については、ドキュメントをご覧ください。

フェーズ 2: 共に販売するパートナーを見つける
すべてのマイクロソフト パートナーは、登録後にマルチパーティ プライベート オファーに参加できます (詳細は以下を参照)。販売するチャネル パートナーを見つけるのにサポートが必要な場合は、毎月更新される参加資格のあるチャネル パートナー リストをご利用ください。販売パートナーとして登録されていないパートナーがおり、一緒に販売したい場合は、簡単に登録可能です。さらに、ソフトウェア パートナーは、新しいチャネル パートナーを募集するために キャンペーンインアボックス のリソースにアクセスできます。理想的なパートナーを特定したら、そのパートナーがマーケットプレースに登録されていることを確認し、プライベート オファーの送信方法を学びます。

フェーズ 3: Azure IP 共同販売対象となる認定を取得する
Azure IP 共同販売対象となるソリューションを持つことで、MACC を契約している顧客にも販売が可能となり、その購入額の 100% が顧客のクラウド利用契約額 (クラウド コミット) にカウントされます。MACC 契約を結んでいる顧客の 80% はマーケットプレースから購入しているため、顧客がソリューション購入時に MACC を活用できるよう支援することで、マルチパーティ プライベート オファーを通じた大規模なエンタープライズ取引の実現につながります。Azure IP 共同販売の対象となるための要件については こちら をご覧ください。 
 

チャネル パートナー向けのベスト プラクティス

チャネル パートナーは、差別化されたソリューションや最新の AI テクノロジへのアクセス、マルチパーティ プライベート オファーによる効率的な販売プロセス、調達の合理化など、マーケットプレースを利用して顧客により大きな価値を提供できる機会が増え、これらすべてが顧客関係の強化と維持につながっていきます。どのパートナーも、次の 3 つの簡単なアクションを実行することで、これらの利点にアクセスできます。

1.マルチパーティ プライベート オファーに登録する
すべてのチャネル パートナーは、マルチパーティ プライベート オファーを通じてソフトウェア ソリューションを販売する前に、まず コマーシャル マーケットプレースに登録し パートナー センターでビジネス要件を完了する必要があります。登録に関するサポートが必要な場合は、 channelready@microsoft.com にご連絡ください。

2.チャネル パートナーのパイロット プログラムでマーケットプレース リワードが利用可能
Microsoft AI Cloud Partner Program に参加し、米国、英国、カナダ (MPO対象地域) に拠点を置くチャネル パートナーは、チャネル パートナー向けのマーケットプレース リワード (パイロット) を利用して成長を加速させることができます。これらの無料の市場投入特典により、成功の再現性を高めるベスト プラクティスとガイダンスにアクセスできます。特典は販売量が増えるほど拡大します。また、チャネル パートナー向けの特別特典として、登録時に Azure スポンサーシップを利用できます。

3.Azure 消費コミットメント契約を結んでいる顧客への販売を通じて、Microsoft と共同販売を行う
MACC を結んでいる顧客に対して Azure IP 共同販売対象のソフトウェア ソリューションを販売すると、その購入の全額がコミットメントにカウントされます。これにより、売上を最大化し、より大きな取引を獲得しながら、効率的な調達エクスペリエンスをサポートできます。マーケットプレースを通じた成長の促進に役立つリソースを見つけてください。 
 

実際の成功: Presidio 社がチャネルファーストで成功している方法

マイクロソフト パートナーであり、チャネル ファースト企業である Presidio 社は、マルチパーティ プライベート オファーによるチャネル導入の好例です。Presidio 社は、早期にマーケットプレースを採用した企業として、多くのソフトウェア パートナーとの提携関係を築き、マーケットプレースを通じて最新のクラウドや AI テクノロジを顧客に提供しています。

Presidio は、マルチパーティ プライベート オファーを通じて、自社のプロフェッショナル サービスやマネージド サービスと整合するサードパーティ ソフトウェアを販売できる他、顧客、パートナー、Microsoft 間の関係を強化しながら、より包括的なソリューション セットを顧客に提供できます。顧客から新しいソフトウェアの要望があるたびに、Presidio は新しいパートナー企業との関係を築き、マーケットプレースを活用してスムーズな取引を実現しています。顧客がマーケットプレース経由で購入できるよう支援することで、ドミノ効果が生まれ、1 件の取引が次の取引を呼び、継続的な売上拡大につながります。

 

「マーケットプレースの利用方法やマーケットプレースを通じた購入方法をお客様に理解していただくと、1 件の取引が次々と新たな取引につながっていくのを目にします。そして、これらの取引のそれぞれが、Microsoft との MACC の履行に役立ちます。多くの場合、お客様はマーケットプレースを通じて特定のソフトウェアを調達しようとお問い合わせになります。その後すぐに別のものを求められ、さらにまた別のものを求められます。私たちのチームはこれが大好きです。お客様もそれを気に入っています。そして、Microsoft もそれを気に入っているのです。」
Rob Phillips 氏 (Microsoft セールス ディレクター、Presidio 社)
 

パートナーを念頭に置いて設計されたビジネス プラットフォーム

マーケットプレースを通じて、私たちはパートナーに焦点を当て、シンプルで透明性の高い料金体系を維持することに取り組んでいます。

  • すべてのマーケットプレース オファー タイプの取引に対する 3% の標準手数料。
  • 顧客の更新手続きをプライベート オファーで行うことで代理店手数料が 50% 割引。
  • Azure IP 共同販売オファーのすべてのマーケットプレース購入が顧客のクラウド コミットメントに対して 100% 一致。制限はありません。

クラウド ソリューション プロバイダー (CSP) のプライベート オファーなど、より柔軟な取引オプションにより、Microsoft はマーケットプレースの改善を継続し、取引の効率化、財務オペレーションの改善、貴社のソリューションをお客様がみつける可能性の向上、AI による成長の加速に取り組んでいます。CSP のプライベート オファーやその他の取引の種類については、 ドキュメントをご覧ください。

最終回となる次回のブログでは、Microsoft 販売者との共同販売の機会を最大限活用する方法をご紹介します。

 

 

1Canalys、ハイパースケーラー クラウド マーケットプレースの売上高が 2028 年までに 850 億米ドルに達する見込み

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